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2月のおはなし ~今さら聞けない四十九日~

德川将軍の菩提寺である寛永寺では、将軍や当主の祥月命日に法要を行っています。德川家からも参列があり、全住職によって執り行われる法要は厳粛な雰囲気に包まれます。

さて江戸時代の記録を見ると、将軍の逝去から毎週のように法要が行われていることがわかります。そう言えば私たちは「初七日」や「四十九日」を行いますが、何が「最初の七日」で、なぜ中途半端?な「49日」に法要を行うのでしょうか。

仏教では、人間が逝去すると「極楽浄土に往生する」と説きます。しかし極楽は阿弥陀如来がいらっしゃる仏さまの世界であり、私たちの生きる世界とはだいぶ異なります。つまり、すぐ行けるわけではありません。そこで命日から一週間にお一方ずつ仏さまが「お迎え」にいらっしゃり、故人が極楽に往生する準備をしてくださる、と考えられています。

初七日は逝去日を含めて7日目にあたり、最初にいらっしゃる仏さまは「不動明王」です。この日を皮切りに、本来は「一週間にお一方ずつ」ですので、二回目の七日(二七日と言います)、三回目の七日(三七日)と続いていきます。

  初七日:不動明王      
  二七日:お釈迦さま     
  三七日:文殊菩薩      
  四七日:普賢菩薩
  五七日:お地蔵さま
  六七日:弥勒菩薩
  七七日:薬師如来

このとおりに七回目の七日間ということで「7×7=49」という数え方をし、この期間が済むと故人は「仏」となってゆくことから、故人へのお香典もこの日を境に「御霊前」から「御仏前」へと変わるのです。

その後の法要は百カ日・一周忌とさらに続いていきますが、いずれにせよ次から次へと仏さまが故人を導いてゆくという、ほとけ一色の世界に私たちは生きています。私たちもその仏さまに守られる存在であるということを、常に心に留めておきたいものです。

雨でも雪でもほとけさまは私たちを見つめています