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12月のおはなし ~8つの正しい道~

あちらこちらからジングルベルが聞こえてくる季節になりました。クリスマスはキリストの誕生を祝う日ですが、12月は仏教でも大きなお祝いがあります。お釈迦さまがおさとりを開かれたとされる12月8日です。

ところで、おさとりというとどのような内容をみなさんは想像されるでしょうか。なんとなく難しそうに思ってしまいますが、いざお釈迦さまが説法をはじめると信者は着実に増えました。お釈迦さまのおさとりは仏教教理の基本となることだったと考えられています。今回はそのなかで「八正道(はっしょうどう)」という、理想の境地に達するための8種類の実践徳目をご紹介致します。

 1)正見(しょうけん)
    正しい見解をもって道理をわきまえる。
 2)正思惟(しょうしゆい)
    正しい意思をもって道理をわきまえる。
 3)正語(しょうご)
    正しいことばを用いる。
 4)正業(しょうごう)
    正しい行動をする。
 5)正命(しょうみょう)
    正しい生活をする。
 6)正精進(しょうしょうじん)
    正しく努力する。
 7)正念(しょうねん)
    正しい意識を持ち理想目的を常に忘れない。
 8)正定(しょうじょう)
    正しい精神統一・瞑想をする。

こう見てみるとそんなに難しくないように思えますが、実はお釈迦さまは説法をしばらくためらっています。その事情は、当時のインド社会ではバラモン教という宗教が主流であり、「私たちとは別」のバラモンという人々が神々を動かすことで目的を達成すると考えられていました。そこに八正道を説くことで、「自分」を頼り自分で苦悩を解決するという画期的な考え方を導入したのです。

自分の救済者は自分自身である。他の誰が救ってくれようか。自分を正しく制御してはじめて、人は得難い救済者を手に入れるのだ。 (『ダンマパダ』160)

こんにち私たちは様々な仏さまにお参りしますが、仏さまは私たちと別な存在ではありません。私たちがありがたいと「自分で」思うからこそ守って下さる、身近な方であり尊い方であるはずなのです。

いよいよ年末、今年を振り返ることも多いかと思いますが、お釈迦さまのおさとりにあたって「自分でできたか」という見方はいかがでしょうか。

当山釈迦堂である護國院に祀られるご本尊のお釈迦さま